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■ 社会奉仕について

  社会奉仕は、クラブの所在地域内または行政区域内に居住する人々の生活の質を高めるために、時には他と協力しながら会員が行うさまざまな取り組みからなるものと定義されています。
 社会奉仕に関する方針としては、1923年の声明(決議23-34)と1992年の声明(決議92-286)があります。
 前者は当初「綱領に基づく諸活動に関するロータリーの方針」というタイトルでした。綱領がロータリアンの目標を示すものであるのに対し、この声明は、RI並びにクラブに対し、綱領に基づく諸活動のロータリーの方針を示すものとして提言されたものです。ロータリーの綱領に基づくロータリー活動全般についての根源的指針であるとともに、ロータリーの奉仕理念を表す唯一の文書と言われています。
この声明は、1926年のデンバー大会においてタイトルが「社会奉仕に関するロータリーの方針」と変更され、その後も少しずつ修正が加えられ、現在のロータリーの社会奉仕に関する方針となったものです。
 この声明はロータリーの綱領に基づくロータリー活動全般についての根源的指針であり、ロータリーの奉仕理念を表す唯一の文書であると言うことですから、ロータリーを学ぶのに最適だと思いますので、その内容を簡単に復習してみたいと思います。
 前文は、ロータリーにおいて社会奉仕とは、ロータリアンのすべてがその個人生活、事業生活、社会生活に奉仕の理想を適用することであり、この奉仕の理想の適用を実行するについては、多くのクラブが奉仕の機会を与えさまざまな社会奉仕活動を進めていると述べ、以下に掲げる諸原則は、ロータリアンおよびロータリークラブの指針であり、社会奉仕活動に対する方針でもあるとしています。
 第1条、ロータリーの哲学は、「超我の奉仕」であり、「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」という実践理論に基づく人生哲学である。第2条、ロータリークラブの役割は、ロータリーが提唱する奉仕哲学を受け入れそれを実行する職業人の集合体である。第3条、RIの存在目的は、奉仕の理想の啓発普及、組織の拡大、クラブ運営の援助と管理のために存在する。第4条、個人もクラブも奉仕理論を実践に移さなければならない。ロータリークラブが実践する社会奉仕活動の条件は、そのプロジェクトが、地域社会が本当に必要としていること、クラブ全員の協力が得られること、毎年度異なること、年度内に完結すること、教育的効果を狙って継続的に行われるプログラムとは異なるプロジェクトであることが望ましい。第5条、地域社会のニーズに従った社会奉仕活動は、綱領や定款細則に違反しない限りクラブの自主選択に任される。第6条、各クラブの活動指針は、社会奉仕活動の実践を行うよりも、社会奉仕活動の必要性を会員に自覚させ、地域社会の人々を取り込んで実践させることに主眼を置き、個人奉仕が原則で、クラブが行う奉仕活動は会員の訓練のための例示である、としています。
 なお、1992年決議92-286は、社会奉仕の実践のみに限定された指針となっています。