我が大阪鶴見ロータリークラブは、1989年(平成元年)9月23日、「鶴見区民まつり」に初めて参加しています。昔は今より区民祭りが2週間ほど遅かったようです。しかし参加者は現在と同様、関西国際学友会日本語学校(現大阪日本語教育センター)の学生、青少年交換学生、ホストしている米山奨学生が参加し、留学生皆が世界のミニ料理を作って販売し大好評を博したと「10年の歩み」に書かれています。ちなみに、世界のミニ料理とは、韓国、中国、台湾、インドネシア、マレーシア、アメリカ、カナダ、オーストラリアという多彩な種類の料理だったそうです。またその翌年から、区民まつりの後の夜に「国際交流のつどい」が始まっています。「鶴見区民まつり」に大阪日本語教育センターの学生や交換学生が共に参加し、夜はこれらの学生を交えて「国際交流のつどい」を行うという伝統は、現在まで23年続いています。 ところが本年からは、「鶴見区民まつり」と「国際交流のつどい」を別な日に実行するという新たな試みが始まります。それとともに、催しの内容についても、特に「国際交流のつどい」においては、日本語作文コンクールの表彰式を行うとか、新世代奉仕の視点からの変革を加えるとかによって、より一層充実した国際交流が行われ、「国際の鶴見」の名を高めることができると思います。 ところで区民まつりの方に話を戻すと、今までのような、留学生の作った世界のミニ料理を売るとか、留学生が出身国の民族衣装を着て区民と一緒に写真を撮るとかの、留学生と区民との交流などの地域社会とのふれあい即ち国際交流の実態が乏しくなっているように思います。もう一度国際交流の原点に立ち返って根本的な見直しをするか、それとも全く別の視点からの意義づけを行って区民まつりに参加するか、その分岐点に立っているように思います。私は、この見直しを長期計画委員会においてご検討いただいて、区民まつりにおける大阪鶴見ロータリークラブの新しい、そして素晴らしい伝統を、再び形作っていただけるよう期待しております。
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